|M&A事例|
CASE

より熱意のある会社に経営を引き継いでもらいたかった

子会社売却

譲渡企業

会社名:株式会社アイジャストホールディングス
所在地:東京都
代表取締役:辻 直之

譲渡企業

会社名:桔梗
所在地:大阪府
アイジャストHD100%子会社

譲受企業

会社名:クリックル株式会社
所在地:大阪府

アイジャストHD様の概要と桔梗様の創業の経緯を教えてください

アイジャストHDは通販事業に特化した広告会社を持つ持株会社です。通販会社様の売上向上の為に、さらに効果的な広告を出しませんかとご提案をするグループです。広告というとテレビや新聞、雑誌などさまざまな媒体がありますが、お客様の特性に応じた最適な媒体をご提案しております。

広告代理業は企業の根幹を知る事の出来る業界です。仕事後にお客様と食事をご一緒する機会も多くあります。そういった場では、社内では聞けない話なども教えていただけます。お客様に喜んでいただくには場所も大変重要になってきます。そこで、当初はカタカナの「クラブ」ではなく、「倶楽部」をイメージして、お客様同士が交流できるようなお店を作ろうと考えました。和食あり、鉄板あり、お客様が食べたいものは何でも作れて、旬の物を出す事をコンセプトに創業したのが、今回譲渡した桔梗です。しかし、北新地という土地柄かホステスさんが利用されたり芸能人の方がいらっしゃったりするようなお店になりました。イメージどおりのお店にはなりませんでしたが、売上も伸びているので結果的には良かったですね。

M&Aを検討されたきっかけを教えてください

もともと私は大阪出身ということもあり、大阪を拠点にビジネスをしていたのですが、徐々にビジネスの場が東京にシフトしていき、東京に常駐するようになりました。そうなると大阪での飲食事業にも付きっきりにはなれず、管理が行き届かなくなってしまったのが売却を検討することになった一番の理由です。「譲渡しなければならない」とまでは考えていませんでしたが、「良い相手がいるなら譲っても良いかもしれない」と常々考えていました。

実際、何社かM&A業者からご提案をいただいていましたが、決断には至りませんでした。やはり私が創業し、思い入れもありましたので。

そんな中、NECキャピタルソリューションの担当者に、弊社グループに対する様々なご提案の中で、「桔梗を買いたい」という会社を数多くご紹介していただきました。桔梗や桔梗で働く従業員について色々と考えてくれる人なら安心して売却を任せられると思い、NECキャピタルソリューションにお願いすることにしました。

買手候補選定~クロージングまでを振り返るといかがでしたか?

数ある買手候補企業のなかで今回お譲りしたクリックル様は、レスポンスが早く、検討初期の段階でわざわざ東京まで足を運んでくださいました。ありがたいことに他にもお話をいただいておりましたが、クリックル様と直接お話をして飲食事業に新規参入したいという強い熱意を感じました。その想いを受けて、その面談でクリックル様に桔梗をお任せしようと決めました。

今回は売却した立場ですが、実は、買収する側の立場にもなったこともあります。両方の立場になって感じたことは、譲渡を希望する会社が、きちんと整理された経営をしているかという点が非常に大切だということです。例えば簿外債務の有無ですとか、経理が適切に処理されているかなどですね。桔梗は以前から良い相手が出てきたときに備えてある程度準備をしていましたので、今回の売却は非常にスムーズに進んだのではないかと感じております。NECキャピタルソリューションの担当者の働きもあり、ほとんど苦労せずにクロージングを迎えることができました。

M&Aのメリットをどのように実感されましたか?

中堅・中小企業でもホールディングスという持株会社の形をとる会社も多いと思います。しかし子会社が多くなるにつれて、社長一人で実務に事業や管理を行うことは難しくなってくるのではないでしょうか。数が多くても目の届く範囲の子会社なら問題ないと思います。一方で管理が行き届かなくなってしまった場合、次第に事業に対する熱意もなくなっていってしまうような気がします。それでも業績を伸ばしていける自信があればよいのですが、そうではなくただ持ち続けているだけなら、働いている従業員がかわいそうです。そして何より経営者として無責任ではないかと思います。今回譲渡した桔梗は、これまで十数年築き上げてきたお店でその分思い入れもありましたが、熱意をもって経営していこうと思ってくれるクリックル様に引き継いでもらえて非常に良かったと感じています。

―社長がそれまで桔梗様に割かれていた時間がなくなり、本業にも集中できますよね。

もっと規模が大きく経営人材が豊富な会社であれば、グループに子会社が何社あっても問題ないのかもしれないですが、私自身が経営するには2、3社が限界だと思っていますので、グループの従業員のことを考えてみても、桔梗をお譲りして良かったと思います。

私たちの会社規模だと人と人のつながりはとても大切だと思っています。例えばその経営者に付いていきたいという想いで働いているなど、そういった方がいれば、もしかすると悲しませてしまったかもしれません。

そう想っていただくのはありがたい事ですが、私自身も従業員もお互いに成長していける関係が一番だと考えていますので、今回のM&Aは従業員自身の力を試すチャンスにもなっているのではないかと思います。

桔梗を買収されたクリックル様に期待されることはありますか?

創業して十年以上続けてきた思い入れのあるお店ですので、今後は店舗数を増やし、どんどん成長していって欲しいと期待をしています。今は海外も日本食ブームですので、近い将来、海外に進出することも面白いのではないでしょうか。将来、「実はあの会社は私が創業したんだ」と自慢できるような会社に成長させてもらえると非常に嬉しく思います。

同じような立場の経営者に一言お願いします

「継続は力なり」という言葉はありますが、継続しても自分の力では成長できないと思うのなら早めに違う人に譲ることを考えた方がいいと思います。無理をして会社を続けないで、売れる時に売る。私の場合はダメだったわけではなく、伸ばすことが出来なくなってしまったわけですが、より熱意のある会社に経営を引き継いでいただいて良かったです。

M&Aアドバイザリー担当者より

今回の案件は6月末にアイジャストHD様にご契約いただき、8月末にクロージングしました。盆休みを挟みましたので、実質1か月半でのスピード成約となりました。辻社長においては譲れる条件と譲れない条件が明確になっていたこと、そして、何よりクリックル様において強いご意向があったことにより、スムーズな案件の成約が実現したと考えております。ご両社様の今後の益々のご発展をお祈りしております。