M&A事例
「大切なことは社員を守ること。今後は相手先への貢献と後進の育成に尽力します」
譲渡企業
会社名:株式会社セルフ・グロウ
業種 :労働者派遣業
所在地:愛知県名古屋市
現代表取締役社長 坂東 良一 様
譲受企業
会社名:センコーグループホールディングス株式会社
事業承継(M&A)を意識する・検討したきっかけを教えてください
自分が年齢を重ねていくとともに、後継者不在について考えるようになりました。
息子がおりますが、人材派遣業界とは無縁で、自分が経験した苦労を息子にさせたくないと考えていました。
また、息子が後継者となった場合、自分が退任した後もサポートをしていく必要があり、自分がやめているのかやめていないのか区切りがつかない状態になる懸念もありました。そのため、他の選択肢としてM&Aを検討しました。
弊社のイメージはいかがでしたか?
NECキャピタルソリューションさんから最初に連絡をいただいたときは、NECグループの会社がM&Aに関わる業務をするとは思っていなかったので新鮮であり、一度お会いしてみようと思いました。
実際に担当者に会ってみると、人柄がよく、素直さや素朴さを感じ、お願いしようと思いました。
お相手(買手)の印象についてお聞かせください
当初は、なぜ物流企業が人材派遣業の当社に興味を持って頂いたのかを疑問に思っていました。
しかし、万年人手不足の物流業界において、当社の人材を活かせるのではと考え、一度お会いすることにしました。実際、お相手とお会いしてみると、当社に対して積極的で意気込みも感じました。
お相手は大手物流企業であり、当社は零細企業です。会社規模の違いから、最初は半信半疑の部分もありましたが、何度かお会いし、お相手の施設見学をするうちに、このお相手とならシナジー効果があるのではと考えるようになりました。
また、M&A後も社員が安心して働けることを重要視しておりましたので、その点も安心できると感じました。
クロージングから現在に至るまでのお気持ちやご感想をお聞かせください
長年悩んでいた後継者問題が解決し、ほっとしています。社員にとっても強力な後ろ盾ができたと考えています。
お相手の組織の一員になれたことで、社員が今まで以上にプライドを持って仕事をしています。
今後についてお聞かせください
今まではオーナー社長としていかに事業を継続して社員を守っていくかを常に考えてきました。
今はこれからどうやってお相手に対して貢献していくかを考えています。同時に、今後を見据えて後進の育成にも励んでいきたいと考えています。
後継者問題等に悩んでいる経営者の方へ
M&Aに対して良くないイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。私は社員を守るため会社を潰さないことが大切だと思っており、会社を繁栄させていくためには他の会社と手を組むことも必要だと考えています。
M&Aは会社に余力があるうちに検討したほうがいいと思います。コロナ禍など不測の事態が発生し、体力が無くなってしまう可能性があるからです。他の会社から自社の価値を認めてもらえるのであれば、こんなにうれしいことはないと思います。
よく他の経営者から「うちの会社は売れるほどの会社ではない」という話を聞きます。しかし、本当にそうでしょうか。一度、NECキャピタルソリューションなどM&A業者から自社の分析を通じて客観的な意見をもらった上で、判断するのでも遅くないと思います。
M&Aアドバイザリー担当者より
セルフ・グロウ様は社員の皆様、そして派遣スタッフの方々をとても大切にしている企業様で、今回は後継者問題の解消と更なるステップアップを目指し大手企業へのグループ入りを決断されました。
創業者である坂東様は、お相手企業様からの要請に応じて、M&A実施後もセルフ・グロウ代表取締役社長として引き続きお仕事に邁進されておられます。
坂東様がお持ちになっていた課題に対し、お役に立てたことを非常に嬉しく思います。ご両社様の今後の益々のご発展を祈念しております。